ARTICLE記事

ARTICLE

知っておきたい!【墓じまい】の背景と流れ

投稿日 2016.03.12

「無縁墓」が増える理由

知っておきたい!【墓じまい】の背景と流れ class=
今、無縁墓が問題になりつつあります。無縁墓とは、引き継ぐ人がいなくなって放置されてしまった墓のことです。墓を管理する寺院や地方自治体は官報に掲載するなどして引き継ぐ人を探す努力をしていますが、それにも限界があります。無縁墓は最終的に撤去されることになります。では、なぜ無縁墓は増えているのでしょうか。

まず理由の一つ目として、人口の都市への流入が挙げられます。進学、就職を期に都市部に移動し、そのまま地元に戻らず一生を過ごす人が多くなると、必然的に地元にある墓を世話する人がいなくなります。親が亡くなり、実家を引き払っても墓のことまで気が回らずそのままにされるケースも少なくないのです。

二つ目は、少子化や子供のいない夫婦の増加です。少子化で子供が一人の場合、父方か母方のどちらかの墓の面倒を見るとなるともう片方はなかなか顧みられなくなります。また、子供がいない夫婦の場合は二人とも亡くなってしまえば墓を継承する人がいなくなり、無縁墓となってしまいます。

なぜ墓じまいが必要か?

墓の面倒を見てくれる人がいなくなってしまう、また、金銭的負担や宗教上の理由から着目されているのが墓じまいです。墓じまいとは、簡単に言うと墓を解体・撤去し、墓地の永代使用権を寺院に返すことを指します。無縁墓となり寺院や地方自治体に強制的に墓を撤去されるのではなく、現在いる子孫が手続きをすることになります。

墓じまいのメリットとして、無縁墓にしてしまうのではなく手順を踏んで墓じまいをすることで、先祖に対して失礼なことをしてしまったという気持ちを感じなくて済みます。そして、遠方に住んでいる子供や親族に様々な負担をかけることもなくなります。墓地を提供している寺院側も、いつ来るか分からない墓の管理者を待って汚れたままの墓を放置したり、あるいは勝手に撤去しなくて良くなるのですから、双方に利点があります。

また、誰かが後に先祖供養をしようと考えたときに新しい供養先を選ぶ場合や、永代供養に変えてもらうためにも、墓じまいの需要は高まっています。

墓じまいの流れ

墓じまいをするには、墓地埋葬法に則って手続きする必要があります。

まず、墓地の管理者に連絡をし、墓じまいの了承を得ます。そして抜魂式や遺骨の取り出しを行ない、閉眼供養をします。その後で墓石を解体し撤去します。墓地は更地にして返すのが普通です。

墓じまいをした後、自分の家の近くに改めて墓を建てたりするのであれば、改葬許可証を発行してもらいましょう。役所で改葬許可の申請書をもらうことができるので、それに必要事項を記入して役所に提出します。自治体によっては改葬受け入れ先を確認するために証明書を求められることがありますので、必要書類をチェックしておきましょう。

永代供養に変える場合も、やはり改葬許可証は必要です。埋葬方法や場所が変わるためです。改葬許可証を発行してもらったら、それと遺骨を永代供養してもらう相手に預けることになります。このとき、自分の家の近くにするか、それとも元々墓のあった寺院に頼むか、料金で選ぶかなど様々な選択肢があります。

墓じまいの注意点

墓じまいの注意点としては、相談すべき人に相談することを怠らない、ということです。

まず、これまで墓を管理してくれた寺院側には早めに相談しましょう。ある日突然、墓じまいをするので閉眼供養をしてくださいなどと申し出られても、寺院側は良い気持ちはしません。そのため、改葬許可証に必要な書類に署名する代わりに多額の離檀料を請求されたというようなトラブルも起こっているのです。

また、親族に知らせることなく勝手に墓じまいを行なうと、後々トラブルの元になります。墓を管理する責任があるのは自分だから墓じまいを決めるのも自分だという感情が墓じまいをする方にはあるでしょうが、自分の先祖の墓として思い入れがある人も多いのです。ですから墓じまいをするのであれば、親族とも相談し、納得してもらった上で行ないましょう。特にその後、永代供養や合祀をしてもらう場合、それに拒否反応を示す人もいますので注意が必要です。

金澤 和央

株式会社日比谷花壇 フューネラルプロデューサー

金澤 和央 (カナザワ カズオ)

早稲田大学卒業後、2004 年日比谷花壇に入社。入社時よりライフサポート事業部にて葬儀のプロデューサーとして家族葬からお別れの会、社葬まで幅広く手懸けている。現在は首都圏エリアの葬儀施行部門の統括をしている。

[関連リンク]

ARTICLE一覧

入会費・年会費無料

終活に役立つ情報やお得な割引など
様々な特典をご利用いただけます

オハナクラブとは

TOP